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「自宅パワースポット化計画1」
1.片付けられない頑固な女ときれい好きで温厚な男
ある男の妻は、
”片付けられない女”
だった。
彼女は、料理をしても、道具は出しっぱなし、ゴミも片付けずに食事を始める癖があった。
もう、使わない書類が山のようにため込んでいたし、
食材はまとめ買いし、時々消費期限が過ぎ、腐らせていた。
一方、その男は、割ときれい好きだった。
ある作業をしたら、すぐに片付けるし、要らないものもすぐに処分した。
男は、彼女の癖を修正しようと片付け方を教えたりしたが、無駄な試みだった。
優しく教えても、彼女は、反発し、ヒステリックになった。
そう、彼女は、片付けられないだけでなく、頑固でプライドが高かったのだ。
並の男性なら、そういう女に怒りをぶちまけ、喧嘩になりがちらしいが、
この男は、ほとんど怒ることがない男だった。
年に1回怒ることがあるかどうか?
だから、この男は、仲間内から”仏”とか”仙人”と呼ばれていた。
そういう男だから、彼女に対しても怒ることはなどなく、
「縁あって結婚したんだから、墓場まで面倒を看るよ」
と普段から、言っていた。
2.異変
目立つ喧嘩もなく、結婚生活も11年を過ぎたころ、異変は起きた。
なんと、この女が狂い始めたのだ。
精神病院に通い始め、訳の分からないことを口走り始めた。
「まずいな…。どうしたものか?」
男は、頭を抱えた。
精神病について調べ始め、対策を立てようとしていた矢先に、その事件は起こった。
男がいつものように仕事から帰ってくると、
女が居なくなっていた。
しかも、彼との間に生まれた10歳の子供も消えている!
そして、彼の預金通帳に入っていた800万円と自家用車も消えていた。
そう、彼女は、人の良いきれい好きな温厚な紳士から金品を盗み、子供を誘拐して行ったのだ。
3.ひきこもりの中年ニート
彼に残されたのは、女が散々散らかしていった廃墟のような汚部屋だけだった。
彼は、ショックのあまり人間不信になり、しばらく特に女性とは、口が利けなくなっていた。
仕事も手につかず、収入も貯金も底をついた。
家からすっかり出かけなくなり、ひきこもりの中年ニートと化していた。
彼は、それまでパワースポット好きで、何かあるとパワースポットに行くのが習慣となっていた。
復活の為、パワースポットに行き、開運したかった。
しかし、財産を根こそぎ不良妻に持っていかれた、ひきこもりの中年ニート彼に、
パワースポットに行くお金は残されていなかった。
4.反撃
パワースポットも行けないからと言って、このまま負けるわけにはいかない。そう思った彼は、
「自宅をパワースポットにしよう!」
と思い立った。
そして、まず、不要なものを物凄い勢いで処分し始めた。
そこからは、あの忌々しい女が残していった、信じられないものの数々が出てきた。
消費期限がとっくに切れた調味料、
同じ銘柄の日焼け止めクリームが使いかけの状態で何本も、しかも全然別々の場所から、
髪留めのピンが数百本、
カビの生えたタオルが数えきれないほど…
男は、必死にそれらを捨て、部屋を生まれ変わらせていった。
5.復活
男の努力により、彼の自宅は、パワースポットになった。そして、彼の仕事は、瞬く間に復活し、
雑誌やテレビの取材が入り、
以前より良い顧客に囲まれ、楽しく暮らしている。
片付けられない頑固で精神病に侵された妻は失ったが、
献身的で趣味が合い、素直で可愛げがある女性を彼女にして楽しく暮らしている。
もしかしたら、もうお分かりかもしれない。
そう、ここまでお話ししてきた男の話とは、まぎれもなく、私の話なのだ(笑)
追伸:
汚部屋だった自宅をパワースポットに変え、人生を一変させることになった方法を知りたくはありませんか?
その方法をまとめた本を出版しました。
よかったら、読んでください。
パワースポットになった後の私の部屋
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